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今回の旅で決めていたのは只見線に乗るところまで。
(只見線と決めたのも1日前の夜ですが…)

只見線の車窓や雰囲気が魅力的過ぎて、次のプランが決まらないうちに終着の小出駅に着いてしまいました。

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この時点でのその先のプランの選択肢は次の5点

<上越線下り>
1)飯山線(全線未乗)に乗車
2)小海線(一部未乗)に乗車
<上越線上り>
3)吾妻線(全線未乗)に乗車
4)青梅線、五日市線(一部未乗)に乗車
5)真っすぐ帰る

(1)(2)は一応その日に(終電で)帰ることができますが、ほぼ乗りっぱなしになってしまいます。
(2)の小海線「HIGH RAIL 1375」に乗れればと思ったのですが、時間的に合わず…。

(4)は家から比較的近いので、今日やる(小出から行く)のはもったいないかなと思いました。

残ったのは(3)と(5)。
といっても今日はまだ会津若松から小出まで5時間弱乗っただけなので、帰るのはもったいない気がします。

また吾妻線の始発駅の渋川駅までは小出駅から2時間強もあるので、そこまでで疲れたらそのまま帰ればいいだけのことです。笑


ということで、小出駅11:10発の上越線上り水上行き普通列車を待ちます。

しかし、なぜかその列車を見送り、衝動的に下りの11:12発の長岡行き普通列車に乗ってしまいました。
僕はもともと"青春18きっぷの旅"はこのような"あてのない旅"が好きでした。

うまく説明できませんが、この時はそんな"あてのない旅"に出たくなってしまいました。
40代にして決めたレールの上を走るのがイヤになったのでしょうか。笑

ということで、先ほどプラン化した(1)(2)をあえて除外して、その先のプランを練ることにします。

時刻表の路線図を眺めて行きたいところを探します。
今回ビビっときたのが新潟県の弥彦線。

昨年の夏に三江線を乗りに行ったときに車中で「弥彦線がよかった」という話を聞いてそこからずっと気になっていたんですよね〜

どうせ弥彦線に乗るなら、未乗の越後線も乗りつぶしたいところ。

ということで、吉田駅で十字に交わるこの2つの路線を最も効率的に乗りつぶす方法を時刻表をめくって考えます。
こうやってプランニングするには電子書籍よりも紙の時刻表の方が便利ですね〜

・先に弥彦線を乗りつぶす
・先に越後線を乗りつぶす
・吉田駅を境に半々に乗る
・長岡-新潟間を新幹線を使う

新幹線を使うという裏技も含めて、出した最善プランがこちらです。

新潟01

長岡から弥彦線の始発駅である東三条まで行き、そこから弥彦線を完乗。
そのあと吉田で越後線には乗り換えずに東三条まで戻り、信越本線で柏崎へ。
柏崎から新潟へ越後線を乗りとおし、新潟から高崎までは上越新幹線でワープ。
高崎からは再び18きっぷを使い、湘南新宿ラインで帰宅。

このプランで決まった感があったのですが、気になるのは弥彦駅での1時間半の過ごし方。
弥彦駅まで行った列車の折り返しが1時間半後なので、これよりも早い列車はありません。
余裕はありませんが、弥彦神社に行くにはちょうど良い時間だと思います。

しかし気になるのが新潟駅での乗り換え時間。
在来線から新幹線まで3分で乗り換えるというのはリスクが高すぎます。
またワープ区間が新潟-高崎というのももったいないようにも思います。

そんなことを考えているうちにこの列車の終点の長岡駅に到着。
長岡駅では52分の待ち合わせなので、その間に昼食を取ろると名物のへぎそばが食べられるお店を検索していましたが、反対側のホームに見られない列車が止まっています。

観光列車の「越乃Shu*Kura」でした。

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この日は上越妙高-新潟間の「柳都Shu*Kura」として運行されていたようです。

柳都(りゅうと)が耳慣れない言葉だったので、調べてみたら新潟のことでした。

> 新潟にはかつては堀がはりめぐされ、
> その堀端の柳の下を座敷に向かう芸妓が通るという美しい風景がみられました。 
> 今では堀は埋め立てられ柳が残るばかりですが、
> この風情ある町にふさわしい呼び名が残っています。
> それが｢柳都｣です。



「越乃Shu*Kura」は全車指定席で、基本的にはびゅう旅行商品専用車両ですが、一部は指定券だけで乗車可能だったはず。
(あとで調べたらリクライニングシートの3号車が乗車可能でした)

僕が長岡駅に着いたのが11:48で、「越乃Shu*Kura」の発車時刻が11:51。
指定券を入手している時間はないので、車内購入を言い訳に強行乗車してやろうかなとも思いましたが、マナー違反になる可能性もあるので、ここは見送り。
そもそもその列車に乗ったところで、プランが改善するかどうかも明確になってないですし。

「越乃Shu*Kura」を見送って、へぎそばを待ちながら『もしも越乃Shu*Kuraに乗れていたら…』と時刻表を見るともっと楽に回ることができました(´Д⊂)

列車に空席がある前提ですが、只見線の車内で気づいていれば小出駅で指定券を発行し、長岡で「越乃Shu*Kura」に乗り継げたことになります。


いまさら"たられば"の話をしてもしようがないのですが、ベストプランを目の前で逃した悔しさが残りました。

それでも美味しいへぎそばとタレかつ丼という長岡名物を食べている間はその悔しさもどっかにいっていましたけど(^^;

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越後長岡 小嶋屋 CoCoLo長岡店

空腹が満たされたらいよいよ弥彦線へ。

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最後尾の運転席横の空間が開いていたので、そこを陣取って前面展望(後方ですが)を満喫します。

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「面白いスペースだな〜」と思って調べてみると、新京成800形の中間車改造された車両に同じようなスペースがあるみたいです。


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車窓を眺めながらこの先どんな景色があるかをGoogle Mapsで確認していると、弥彦駅と吉田駅の距離がそんなに離れていないことに気づきました。

「吉田駅まで歩いてワープすればもっと良いプランが生まれるのでは?」

その視点で時刻表を再確認すると、新しいルートが浮かび上がってきました。

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弥彦駅に到着後、列車が折り返すまでは1時間半あります。
しかし越後線のダイヤを見ると弥彦線とは連絡しない列車があります。

新潟02

つまり吉田駅までの5.1kmを1時間12分以内で歩くことができれば、想定よりも1本早い波に乗ることができます。

吉田駅からは新潟行きの越後線に乗車。
新潟駅で折り返し乗車して、柏崎まで越後線を乗りとおし、柏崎から長岡までは上越線に乗車。
長岡から高崎までは新幹線ワープする必要がありますが、新潟から新幹線を使うよりは1,860円安くなりますし、乗り換え時間も16分と十分です。

一番嬉しかったのは先ほど乗り損ねた「越乃Shu*Kura」を使ったプランに追いつくけること！
見事なFine Play!と自画自賛しました。笑

ただ弥彦まで来たのに弥彦神社を参拝できませんし、灼熱の中を5kmも早歩きするというのはなかなかのリスクでもあります。
メリデメをあれこれ考えた結果、ここは頑張って歩くことに決めました。
幸いにもTシャツの替えを1枚持っているので、汗だくになっても大丈夫です(^^) 

そんな思案をしているうちに弥彦神社の本殿を模した弥彦駅に到着。
こちらの駅舎はレプリカではなくて、100年以上前の開業時のものだとか。

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弥彦駅近くのコンビニで汗拭き用のフェイシャルペーパーとスポーツドリンクを購入し、いざ吉田駅へ。

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途中で一面田んぼの風景に出会いました。

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ただの田んぼなんですが妙に心を捕らわれて、わざわざ畦道に降りてしまいました。
このときの気持ちをうまく言葉にできないのですが「歩いてよかった」と思った思えた瞬間でした。

吉田駅までのルートはほぼ一直線で、Google Mapsでの持ち時間20分を残したまま吉田駅に着きました。
*持ち時間 = 列車の発車時間 - 到着予定時間

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吉田駅で着替えと水分補給をして、ホームに停車していた二次新潟色の115系を観察。

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115系に乗りたいところですが、残念ながらこの列車は下りの柏崎行き。
下り列車に乗ってしまうとプランが成立しないので、泣く泣くロングシートの701系に乗り込みます。

越後線は初めての乗車ですが、車窓に既視感を覚えます。

なんでだろうと記憶をたどると今年の5月の女児殺害事件の現場が越後線でした。
凄惨な事件だったので沿線の映像がTVでよく流れてましたからね…。


新潟駅からは折り返し列車に乗車し、柏崎へ。
途中で一次新潟色の115系にも遭遇しました。

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これで弥彦線と越後線に完乗です。

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柏崎駅のホームには柏崎に本社のあるブルボンの自販機が設置されていました。
アルフォートやポテトチップはわかるのですが、ルマンドを自販機で買うのは新鮮ですね(^^;

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柏崎でE653系で運転される特急「しらゆき」を見送り、ここでも701系で長岡へ向かいます。

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長岡から高崎までは新幹線でワープ。

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普通列車だと3時間かかるところが、新幹線だとたったの51分。

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乗車時間も大事ですが、列車の本数も新幹線の方が2倍以上。

新幹線と並行する在来線はキツいですね…。
まぁ、第三セクターになってないだけマシだともいえますが。


高崎には時刻通りに到着。
そこからはまた在来線で自宅を向かいます。

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高崎線はびゅうカード特典のチケットを使って、グリーン車を堪能しました。
 
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念願だった只見線を満喫できただけでなく、弥彦線と越後線の乗車。
さらに18きっぷならではの行きあたりばったりの旅が満喫できたこと、一度は取り損ねたベストプランに文字通りに足で稼いで追いつけたことから非常に満足度の高い旅になりました(^^)

せっかくなので運賃を計算してみます。

<正規料金(普通に切符を買った場合)>
東京 - 弥彦(経由:宇都宮、東北、磐越西、只見、上越、信越、弥彦) : 8,210円
吉田 - 新潟 : 670円
新潟 - 武蔵小杉(経由:越後、信越、上越、高崎、湘南新宿) : 6,220円
新幹線自由席特急券(長岡-高崎) : 2,590円

合計 : 17,690円

<実際にかかった金額>
青春18きっぷ(2日分) : 2,370円×2
乗車券(長岡-高崎) : 3,020円
新幹線自由席特急券(区間同上) : 2,590円

合計 : 10,350円
*グリーン券は除く


理論値では7,340円トクした計算になりました。
新幹線に乗ったので1泊2日の旅のわりにそこまでのお得感はありませんが、逆の発想で5,500円の追加料金で新潟まで行けたと考えると一気にトクした気分になります。


前回の更新から1か月も開いてしまいました…。
書きたいことがたくさんあってなかなか腰が上がらなかったというのが本音です。
これで只見線の旅は完結です。

夏の18きっぷでは栃木にも出かけたので、次はそのことについて書ければと思います。

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